ATPタイムズ

プロテニスについて記載しています。

全豪オープンドロー

全豪オープンのドローが発表されました。

3月から本格的に始まるグランドスラム、マスターズの中で

唯一離れてあるこの大会、各組の注目選手を出してみました。

 

第1シード組

アンディ・マレー

トマーシュ・ベルディヒ

ロジャー・フェデラー

錦織圭

 

やはり注目は復帰したフェデラーでしょう。

元最強がどこまで力を戻しているか、それ次第でこのブロックは荒れる可能性が

あります。ベルディヒが順調だったとしてそこまで行けるか、

どういった試合になるか。

ただメインはやはりマレーと錦織でしょう。

マスターズでは錦織がマレーを追い詰めただけに仕上がり次第では、

錦織の勝ち上がりも十分な可能性があるでしょう。

ただ怪我の具合が気になるところ。

マレーも一位になった今年はグランドスラムを一つでも多く制覇

したいところ。

 

第2シード組

スタン・ワウリンカ

ニック・キリオス

マリン・チリッチ

 

ワウリンカの出来栄えがものをいうこの組、

ある意味突破のパーセンテージで言えば一番可能性が

高そうでここのブロックが楽に見えるかもしれません。

ただワウリンカが絶好調であればそれこそご愁傷なブロックですが・・・

ここで注目はキリオス。若手の中で力のある彼が地元のこの大会で弾み

をつけられるか楽しみなところ。

少し因縁のあるワウリンカと対戦したらどのようになるか気になるところ。

そしてチリッチ、次世代グループでリードするためにもベスト4を

なんとしても目指したいところでしょう。

 

第3シード組

ガエル・モンフィス

ラファエル・ナダル

ミロシュ・ラオニッチ

 

このブロックはモンフィスとナダルの出来がどうか、でしょう。

モンフィスは昨年末から少し調子落としてきているので

順当に勝ち上がれるか、ナダルフェデラーと同じく、全盛期に

どこまで近づけられるかが焦点です。

そしてラオニッチとしてはトップ二人に肉薄するため

ベスト4は最低条件、初のグランドスラム優勝に向けて

自分との戦いとなるでしょう。

彼にとっては非常にいい組合わせになったと思います。

(特に錦織やディミトロフと比べると・・・)

 

第4シード組

ドミニク・ティエム

ダビド・ゴフィン

グリゴール・ディミトロフ

ノバク・ジョコビッチ

 

まずティエムとゴフィン。どちらも出世頭として

なんとか今年抜け出していきたい両者がしっかり

勝ち上がり、ぶつかるかどうか。

そして今年最初の大会でラオニッチ、錦織を破って

優勝して存在をアピールしたディミトロフですが

早々にジョコビッチにあたる最悪なドローを引いてしまいました。

果たしてどこまで通用するか、あるいは大番狂わせを演じることが

出来るか、ですね。片やジョコビッチは見慣れない第2シードの

位置ですが、今年初戦でもマレーを破り優勝。その貫禄はまだまだ

衰えをしりません。アクシデントがない限りやはり優勝候補筆頭だと思います。

 

今年最初の大舞台、どうなるか非常に楽しみです。

 

ATPワールドツアー・ファイナルズ 決勝

 マレー VS ジョコビッチ

 

フルセットを戦い抜いたマレーと準決勝をすんなり終わらせた

ジョコビッチジョコビッチ有利と思われた今回の決勝では

二つの誤算があった。

一つはジョコビッチの不調。本来はラリーでジョコビッチ

ラリーで攻め、マレーが凌ぎ、隙をついて点をとるという

展開が考えられていたが、序盤こそ万全かと思われるようなプレー

だったが、徐々にミスが増え始めた。準決勝で倒した錦織のように。

もしかしたら準決勝で圧勝しすぎたのが逆に何か悪い影響があった

のかもしれない。そんなことを言っていたらきりがないが。

そして誤算のもう一つはマレーが疲れているということ。そして

今日の試合に賭ける思いだった。ジョコビッチがいなかったからの一位、

負けたらそう思われるというようなネガティブな考えはもっていなかった。

夢の年間一位を地元の大観衆の前でとってやるというプラスの、強い気持ちしか

なかった。それがこの素晴らしい結果を生んだのだろう。

マレー 2-1 ジョコビッチ

おめでとう、アンディ・マレー。今年の主役は疑うことなくあなたでした。

ATPワールドツアー・ファイナルズ 準決勝

マレー VS ラオニッチ

この大会前、ラオニッチは怪我の状態が不安視

されており本命視はあまりされていませんでした。

第1セットラオニッチは自身の武器であるサーブが好調。

サーブだけで取ったゲームもあり、ブレイクされる気配

がありませんでした。マレーはブレイクのピンチはあるものの

ブレイクポイントは簡単には渡しません。しかし第11ゲーム、

マレーにミスが出て遂にラオニッチがブレイク、そのまま第1セット

を奪取します。

第2セットに入り、第3ゲームをブレイクしたラオニッチがこのまま

押し切れるかと思いきや、次のゲームをマレーが早々と返し、振り出し。

第1セットでは一撃で決めていラオニッチのショットですが、やや鈍ったか

又はマレーが速度になれ追いつけるようになったのか、ショットを打ち

前に出てもマレーが難しいコースに返すのでそれが失点に繋がってしまいます。

このセットはタイブレークまで行き、最後はネットプレーで力を見せた

マレーが取り返します。

そして第3セット、両者素晴らしい攻防を見せます。第9ゲームを先に

マレーがブレイクした際にはこれは決まりかと思われましたが、

ラオニッチも次のゲームをブレイクで取り返しました。このゲームを

見るにラオニッチはジョコビッチ、マレーの持っている負けないための

底力を得てきているように見えました。

そしてこのセットもタイブレーク。それは死闘でした。どちらが勝つか

最後まで読めない白熱した展開。最後の最後はラオニッチがネットに

ボールをかけマレーが決勝へと駒を進めました。

マレー 2-1 ラオニッチ

 

ジョコビッチ VS 錦織

前日のチリッチ戦第2セットから糸が切れたように勢いがなくなってしまった

錦織、今日はいかに立ち直れるかが鍵でしたが、やはり新たに勢いを

つけるのは難しかったようです。まして相手はジョコビッチで、隙を与えて

くれませんでした。前回ラリーでマレーは押し込んでいたのが、今回は

ラリーでジョコビッチに押されてしまっていました。打開できぬまま試合が

どんどん進み、結果ジョコビッチが圧勝して決勝に進みました。

ジョコビッチ 2-0 錦織

 

決勝は ジョコビッチ VS マレー となりました。

年間一位がかかる最後の大一番です。

ずっと一位二位の二人ですが今期はここまでジョコビッチ3勝マレー1勝の

計4戦しかしていません。一番最近が6月の全仏オープンで、ジョコビッチ

念願のキャリア・グランドスラムを達成して以来になります。

つまりマレーがポイントで追いつき追い越した間は対戦がありません。

本当にマレーがジョコビッチに力で追いつき追い越したのか、

それともたまたま空席の一位に少し座っただけのなのか

一試合ですべて決まるというのは違うかもしれませんが

それだけ本当に色々な事を考えられる試合となります。

マレーは準決勝フルセット、ほぼフルゲームを戦ったのに対し

ジョコビッチはほぼ一時間終わらせているのでここがどう影響

するかもありますが、試合はマレーが先に行っているので影響なく

二人の全力全開が見られるのを祈るばかりです。

今期の最終戦に相応しい決勝戦、注目です。

 

ジョン・マッケンロー組3回戦

マレー(2勝)VS  ワウリンカ(1勝1敗)

第1セット、序盤は強いワウリンカでした。

強打で粘りを見せるマレーから得点を重ねました。

一方のマレーもサービスキープはしっかり行い、

今試合では特にネットプレーが光りました。

第7ゲームにマレーがブレイクを奪うとその後

激しい攻防がありましたが結局どちらもキープし

マレーが第1セットをとりました。

第2セットに入り、自身のトーナメント進出が潰えたからか

ワウリンカは第1セット程の勢いがなくなり、このまま

マレーが全勝で予選ラウンドを終えました。

マレー 2-0 ワウリンカ

 

マレー・ワウリンカ戦の結果を受けて

錦織の2位通過、チリッチの敗退が決まってからの試合

第1セットは今大会の勢いがそのまま反映されたような

形になりました。ブレイクを2つとった錦織が第1セットを奪取。

このまま錦織がストレートで勝つかと思われた第2セット、

急に錦織のミスが目立つようになります。足も中々ついてきてない

ような感じになり、マレーの時のようにバックを回り込むことも

極端に少なくなりました。

マレーとの試合の余波か、はたまた次の試合のことが頭によぎり

少しセーブしてしまったか錦織は勢いがなくなり、

一方チリッチはこれが最後の試合ということで思い切りよく

プレー出来たのかもしれません。第2セット、第3セットは

結果がひっくり返りチリッチの逆転勝利となりました。

チリッチ 2-1 錦織

 

ジョン・マッケンロー組は下記の結果となりました。

マレー   3勝

錦織    1勝2敗

ワウリンカ 1勝2敗

チリッチ  1勝2敗

(1勝2敗で3人が並んだが、セット数で錦織が勝ち抜け)

 

予選が終了し、決勝トーナメントは下記の対戦となりました。

マレー VS ラオニッチ

ジョコビッチ VS 錦織

ちょうど二人の王者に、現時点で一番強い挑戦者二人が

挑む形となりました。予選を見るにやはり王者二人に分がある

ように思われますが、挑戦者がどのように対抗していくのか、

どちらの試合も来年の構図を占う大一番となりそうです。

 

 

 

 

イワン・レンドル組3回戦

ジョコビッチ(2勝) VS  ゴフィン

モンフィスの棄権により、補欠第一となっていた

ゴフィンがジョコビッチと対決。会場には来ていて

準備もしていたのでしょうが、2試合をこなした

好調ジョコビッチと一発目で試合はさすがに厳しかった模様。

でもこの補欠制度ですが、仮に2勝のジョコビッチ

アクシデントで棄権した場合どうなるんでしょうね。

やはり補欠を抜いて時点の二人がトーナメントかな。

ジョコビッチ 2-0 ゴフィン

ゴフィンには来年是非8人の一人としての参加が期待されます。

 

ラオニッチ VS ティエム

勝ったほうが決勝トーナメント進出の一戦。

ラオニッチがジョコビッチ戦の時の好調を維持。サーブで圧倒し

ブレイクされる気配を見せません。しかしティエムも苦しみながら

もキープしブレイクを許さずタイブレーク。一時ティエムが

2点のリードを取ったりましたが、そこを追いつかれたのが

痛かったです。結局サーブでとどめをさされ第1セットをティエム

は失いました。

第2セットもティエムはいきなり苦しい展開。第1ゲームをブレイクされ

窮地に立たされます。しかしティエムは最後まであきらめず、粘り強く

戦い見ごたえのあるゲームとなりました。最後は力尽き

ラオニッチ  2-0 ティエム

 

ここでイワン・レンドル組のすべての試合が終わりました。

結果

ジョコビッチ 3勝

ラオニッチ  2勝1敗

ティエム   1勝2敗

モンフィス  2敗

ゴフィン   1敗

となり

ジョコビッチが1位通過、ラオニッチが2位通過となりました。

不調や怪我の心配のされる組でしたが、順当な結果となりましたね。

 

 

 

 

ジョン・マッケンロー組2回戦

マレー VS 錦織

序盤は錦織が優勢でした。。回り込める球は回り込んで打っていた

錦織でしたが、ダブルバックハンドでもまた深く鋭くマレーも苦戦

していました。しかしブレークチャンスはあったものの後1点が

遠くそのままタイブレークへ。タイブレークも錦織優勢で進みましたが

マレーも追い上げ、息詰まる打ち合いの中、第1セットをとったのは

錦織でした。

しかし迎えた第2セット取られたショックを力に変えたかのような

マレーが逆襲。第1ゲームをいきなりブレークします。その後

キープが続き迎えた第8ゲーム、ここで錦織がブレイクバック。

錦織に風向きが変わるかと思われた次の第9ゲームをマレーは

攻め込みます。この試合で効果的でなかったドロップが仇になり

錦織はブレイクされます。第10ゲームも何度もデュースを繰り返す

大熱戦になりましたが、攻めのショットをミスしてしまった錦織

はこのセットを落としてしまいます。

両者とも疲れが見え始めた第3セットは錦織はネットに嫌われ

5-1と窮地に立ちます。それでも集中力を切らさず際どいコース

でマレーを振り回し、3ゲームを連取し反撃しますが、

最後はマレーがサーブきっちり決めて試合に終止符を打ちました。

マレー 2-1 錦織

 

ワウリンカ VS チリッチ

前回不調だったワウリンカでしたが今回はトーナメントでないので

敗退とはなりません。調子はどうなるかと気になりましたが、

案の定チリッチには不幸な結果となりました。

めちゃくちゃいいとも言いませんが1回戦と比べて

簡単に点はくれませんし、フォアのクロスは強烈。

チリッチも応戦しましたが、二度のタイブレーク

とられ2敗目を喫っしました。

ワウリンカ 2-0 チリッチ

 

結果、マレーが2勝、錦織とワウリンカが1勝1敗、チリッチが

2敗となりました。ただイワン組と違い、まだマレーも安心できない

ところです。チリッチは2試合ともセットがとれていないので

敗退が決まってしまっています。

何にせよやはりワウリンカが台風の目となっていますので

次のマレー戦でグループを荒らすことが出来るか楽しみです。

錦織は今日の敗戦が接戦のため有利な立場ですが油断せず、

チリッチはATPポイントも入るので一矢報いるつもりで頑張ってほしい

と思います。

 

 

 

 

 

 

イワン・レンドル組2回戦

 モンフィス (1敗)VS ティエム(1敗)

1敗で迎えた両者は第5ゲームまで淡々とキープ。

第6ゲームで精度を欠いたモンフィスがブレイクを許しました。

しかし第2セットに入ると流れは一変。強打と自慢の足が

機能したモンフィスが圧倒してセットカウントをタイに戻しました。

最終セットは両者一進一退の攻防が続きましたが

サーブを崩さず粘り強く戦ったティエムが勝利しました。

ティエム 2-1 モンフィス

 

ジョコビッチ (1勝)VS ラオニッチ(1勝)

 第1セットから激しい打ち合いとなりました。

ジョコビッチは急所、急所にショットを放ち

ラオニッチはラリーでは多少押されるものの

サーブと決め球で確実に点をとり、ブレイクは許しません。

最終的にタイブレークジョコビッチがとり1セット先取。

第2セットに入り、試合は更に加熱。

まさかの第5ゲームまでのブレイク合戦。ラオニッチの

スーパーショットの連続はポテンシャルの高さを感じました。

このセットもタイブレーク。ラオニッチも押していましたが

さすがのジョコビッチ。ミスを簡単にしてくれず、

1ショット1ショットで相手を追い詰めて点を取るプレーは

圧巻で結局ジョコビッチ 2-0 ラオニッチ。

1位は譲ったが決して衰えたわけではないと証明された試合でした。

この結果によりジョコビッチは決勝トーナメント進出が決定。

ラオニッチVSティエムの勝者が決勝トーナメント進出、

モンフィスは敗退となりました。